うつ病で悩んでいる人たちに寄り添い、理解者を増やすため社会活動を行っているタイの歌手Lukpeach(ルクピーチ)。タイのニュースメディアINNNEWSに掲載されたインタビュー動画の日本語訳をシェアします。
Lukpeach プロフィール🍑
うつ病患者Lukpeachの告白(INNNEWS) – 日本語訳
0:01 こんな病気があることを全然信じようとしない人は、「想像上の病気じゃないの?」と言うんです。「そんな病気なんて存在しないよ」って。
0:11 (字幕)うつ病患者 Lukpeachの告白
0:17 初めて何か変だな?と感じたのは高校生の頃でした。どうして何もかも悪い方へ悪い方へと考えてしまうんだろう、と不思議に思ったんです。他の人に比べて物事の受け止め方が違うんじゃないか、と感じていました。屋上に立っていると「飛び降りちゃえば?」という心のささやきが聞こえてくることもありました。自分でも自分のことがわからなくなって混乱して、一体どうしてこんな感情が湧き上がってくるんだろう、と思ったんです。
0:52 普通の人だったら、ちょっとアンラッキーな出来事があったとき、例えば、朝、友達に挨拶しても無視されてしまったとき、「きっと私に気づかなかったのかも」なんて思うかもしれませんが、私の場合は「私が何か気に障ることをしたんだろうか」「あの子は私のことが嫌いなんじゃないか」「昨日、私は何か間違ったことをしてしまったんじゃないか」なんて、授業が始まってもずっと考えて落ち込んでしまうんです。実際は何でもないのかもしれないんですけどね。
1:18(字幕)今までにどんなタイプの人に出会いましたか?
1:21 救いたい、とは思っても、どうすれば救えるのかわからないという人もいました。どのように話をすればよいのかわからないという人もいました。全然理解できないという人も、関わりたくない、という人もいました。
1:36 大変不思議なのですが、全く信じない人…全く信じないというのは、「この病気?想像上の病気じゃないの?実際には存在しないよ。」なんていう人です。そんな人もいたのです。
1:48 そのことを友人の医者に話すと、「そんな考えの人がいるなんて信じられない」と、とても怒っていました。
1:53 (字幕)どうすれば救うことができますか?
1:59 「これくらい大したことないよ。」「そのうちに良くなるよ。」「しっかりしなさい。」「あなたならできるよ。」などの言葉で励まそうとする人がいます。そのような人たちは、「何をしているの?一体どうしたの?そんなことじゃだめだよ!!」と、積極的に働きかけて目を覚まさせなきゃ、と思っているようです。でも、私たちはそんな言葉を聞くと余計に落ち込んでしまうのです。
2:31 私たちを救いたい、と思ってくれていることはわかっています。でも、私たちは、ただ座って話を聞いてほしいのです。私たちの考えを、私たちの言葉を、聞き流すのではなくて心を開いて受け止めてほしいのです。「これが私たちの本心です、私たちはこのように考えています。あなたの考えとは違うだろうし、こんなことを考えているのは世界中でたったひとりかもしれません。とても変わった考えかもしれません。でも…」ということを…
2:57 社会に対して言いたいことはありますか?
3:00 1つめは、うつ病について真剣に考えてほしいです。まずは、友人、恋人、両親など身近な存在からはじめてほしいです。
2つめは、子供の時からうつ病という病気について教えるようにしてほしい。うつ病の症状で悩んでいる子供に、こんな病気があるということを知っていてほしいし、うつ病は、最近の色々な悲しい事件などを通じてSNSなどで取り上げられるようになりましたが、まだ軽くみている人が多いと思います。風邪と同じで昔からある病気だということを多くの人に知ってほしい。冗談でからかっただけのつもりの言葉でも、深く考えずに発した言葉でも、受け取る側にとっては一生心にしこりが残ることになるかもしれないのです。
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